ソフトウェアエンジニアの雑記

ソフトウェアエンジニアである著者による雑記ブログ

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革命家の視座を持て 〜外資系コンサルの知的生産術〜

どうすれば質の良い知的生産物を
生み出すことができるのか?

本書で述べられている技法は
知的生産の成功と失敗は顧客の期待値と
実際の成果物とのギャップによって決まる。
という前提に基いている。

故に戦略は
・顧客は誰か?を明確にする。 
・顧客は何を知りたがっているか?を
・具体的にいつまでに必要か?
・どの程度のお金を人を使えるか?
・納期、品質、コストが妥協できる要素が何かをはっきりさせる。
ということが基本となる。
そして戦略を立てた後に
インプット・プロセッシング・アウトプット
というプロセスを踏む形となる。

プロセスの中で特に重要だと感じたのは
以下の3つ。
1.常にポジションを明確に取ること。
2.用語を関係者間で厳密に定義すること。
3.ベクトルではなく、到達点を伝える。

1については

自分のポジションを明確にするということは
ある論点についての自分の意見を明確化する
ということです。したがって当然、
異なる見解を持つ他者とのあいだに摩擦を生む
可能性があり ます。これを恐れてポジションを
明確化しない、あるいは他人のポジションを聞く
まで待つという人がとても多いのですが、これは
絶対に止めてほしいのです。理由がわかりますか?
知的生産物のクオリティは、異なるポジションを
取る人と摩擦を起こすことで初めて高まるからです。
摩擦を避けているといつまで経ってもフニャフニャした
知的生産物しか生み出せません。 

とあるように
少なくとも知的生産の過程に関しては
ポジションを明確にしないことは
生産過程に参加していないのと同じということか。

2については

用語の定義が原因となってプロジェクトが迷走する
ときは、だいたいカタカナ言葉が元凶となっています。
例えば「プレイングマネージャー制度の導入」
「バリューチェーンの短縮化」「オープンプラットフォームの活用」
「フラットな組織の実現」・・・
こういった「よく聞くけど、誰も本当の定義を知らない」
用語の乱発が社内の議論を引っ掻き回す元凶になります。

とあるが肌感覚としてよくわかる。 
言葉は曖昧なものだから,
定義の認識はあわせないと混乱を招く。
何よりこれらの言葉が恐ろしいのは
それを発言するだけで
「新しい取り組みをしているんじゃね?」
という気になってしまうことだ。
そして言葉だけが独り歩きをすることになる。
故に曖昧な概念であればあるほどキチンとした定義が
必要になる。

3については
抽象行動用語(検討する/推進する/強化する/実践する/
注力する/連携する等々)の具体的行動を阻害するワードを
使ってしまうことを防止するために

A事業を積極的に推進するに当たって、
販売員採用をさらに加速し、販売力の強化を図るとともに
製品開発力の向上に注力します。 

・・・で何やるの?ではなく、

A事業については売上高前年比120%を目指す。
この目標を達成するに当たって、現在月間3〜5名と
なっている販売員採用を一気に10名まで増やすとともに
販売トレーニングの時間を現在の年間8時間から32時間に増やす。
また製品開発については、現在平均で14ヶ月かかっている
開発プロセスを6ヶ月まで短縮し、市場への対応力を高める。

というようにアウトプットを
「ベクトル」から「到達点」に変えることで
関係者が具体的にやることを明確にするというものだ。
ふと思ったが組織のネーミングについても
同じことが言えるな。
「ホゲホゲ事業推進室」より
「ホゲホゲ事業の売上を前年比120%にする室」の方が
関係者にとってわかりやすい。 名は体を現すということで
長〜いミッションステートメントもいらなくなるし。

外資系コンサルの知的生産術?プロだけが知る「99の心得」? (光文社新書)

外資系コンサルの知的生産術?プロだけが知る「99の心得」? (光文社新書)

 

■目次
1.知的生産の「戦略」
2.インプット
3.プロセッシング
4.アウトプット
5.知的ストックを厚くする
 

■いつこの本を読んだのか
2016年
 

■なぜこの本を読んだのか
自分が生みだす主なアウトプットは
Webサービス、プログラム、文章。
いづれも知的生産物となる。
故にその質を高める手法を知りたいと
考えたため。
 

■この本を読んで何が変わったか
知的生産はインプットとアウトプットの
量・量・量とにかく量。量をこなせば
質もそのうち上がってくる。
と考えていたが,その前に戦略立てることから
始めないとだめだなと今更ながら気づいた。

そして何よりも一番琴線に触れたのが,
・社長の視座さえ突き抜けた「 革命家の視座」を持つ。
というフレーズ。

この世界をいまある世界からどのようにしていくか?
その計画を実現するために自分の会社をどう活用できるか

この文面。論理的には馬鹿らしい。直観的には感応。
そんな感じだった。